世間の盆期間には通常通りに仕事なので前倒しで6連休を貰って帰省した。里帰り出産のために数ヶ月前から帰省していた姉も無事に新しい命をその腕に抱いた。この文章を書いている本日、退院した姉とベイビーが我が家にやって来た。何もかもが小さい。うっすらと細い髪の毛が生えた頭を恐る恐る撫でると今までに覚えのない柔らかさだった。手のひらに収まってしまう頭のなかに未熟ながら私と同じ細胞があるなんて信じられなかった。血が繋がった兄姉の子。よく泣くし、よく寝る。初めて叔父さんになった瞬間だった。これから毎年のようにお年玉をあげないといけないのだな。まったく負担に感じない出費だ。
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Xiao Quanと曲を作っている。そして作曲の途中で投げ出したことがよく分かる「Honda Wing」。後半の投げっぷりが酷い。ボツネタとして供養します。サイケなG-Funk、もしくはポストパンクっぽさを入れたいんだけど上手くいかないなぁ。
実験的な映画のヴァーチャル・スタジオを標榜するKinet。Isaac Goes、Kurt Walker、Michelle Yoonの3人によるプロジェクトで、結構前から彼らのことは認知しており追いかけている。不定期にいくつかの映像作家による小品を”展示”していて、好みの面々が並ぶ。先日、Michelleからメールが来て、Absurd TRAXからリリースした「愛の響き」を聴いて感銘を受けた、と。その流れでコラボレートしたいとお誘いをいただいた。私が映像制作もしていることも知っていてくれて、今後、映像の表現に力を入れたいと思っていた私としても新しい挑戦をしていく上で非常に光栄な話だった。上京して1ヶ月と少し経過して、とは言え住んでいるのは千葉県だけれども、早稲田松竹で観た「サン・ソレイユ」をグレード・ダウンしたものが私には必要と感じ、それをKinetに提供しようと思う。
まったく見てないんだけどフジファブリックがMステに出演したそうで、相当前に少しだけ齧って彼らが自分の趣味でないことは分かったのだが、その中で唯一いいなと思ったのがこの曲のイントロぐらい。ただ、それがすごく良かったから。なに作ろうかな。
Blood Red。「愛の響き」に収録しなかったこの曲をまたどこかで形にする。
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8/11/2019
4/16/2019
メトロノリ Metoronori - まだ
穏やかな海に優しい弧を描く船跡や、雲の向こうに覗く冬をまだ忘れていない山、稜線を境に日照りと日陰のコントラストを主張する連峰だとか、それを観測する飛行機を待つ空港であるとか。夜桜・花火・郡鳥がそこにあった公園、街を滑っていくモノレールの映像と、音も。春、肌寒かった日々も落ち着きを見せ、桜は散り、季節はじわじわと巡っているわけですが、ゆらゆらと、静寂のなかで広がっていく水面のようなアンビエンスが広がる彼女の2分28秒の新しい曲、「まだ」は、規則性もなく自由に様々な音の素材やメロディが編まれていくのに雑多であるかというとそうではなく、しっかりと、伸びやかで、流麗な、そして落ち着きを払った世界になっており、そしてそこには余白もしっかりとあるものだから、受け手として情景を考える余裕が生まれ、どこまでもこの映像の先に身を預けていたい、と。
12/15/2018
2018年12月8日・9日 /// Stu Miley - Stu Miley EP [Wasabi Tapes]
2018年12月8日
toiret statusの友人であるkazuki shinoharaさんが初めて主催するイベント「Re:」に出演するために午後休を取得し、在来線で開催地の防府市へ。防府市は私が生まれ育った街で、瀬戸内海に面する人口10万人程度の寂れた地方都市だ。一番の繁華街であるはずの防府駅付近でさえイオンがある以外は何もない。背の低い古びたビルが申し訳程度に並ぶも百メートル程度でそれは途絶え、その向こうには山々が見える。市で一番の観光名所である防府天満宮からまっすぐと伸びた街道には商店街があるが、9割以上はシャッターを閉じていた。就職と同時に街を捨てたが帰省のたびにこの街が乾いていることを痛感する。本当に何もないな、と。しかし、「Re:」が開催されたBAR印度洋は西日本では有数のアンダーグラウンドな箱だ。過去に出演してきたミュージシャンを挙げるときりがないが、10年ぐらい前にLightning Boltがツアーで寄るぐらいには信頼されている。そしてそこに当時高校生の自分と20歳ぐらいのtoiret statusが観客として同じ空間にいたことを知ったのは2018年の冬の話だった。運命というものを信じてよいのでしょうか。
2018年12月9日
喫煙者の自分にはタバコと思い出は紐づくことが多く、この二日間で印象的なそのタイミングがあった。非常に冷え込んだ空気のなかで見る、慣れ親しんだはずの地元の風景が、また新鮮に映る。
以前より取り組んでいたStu MileyのEPが完成したので最後に収録した「Humanity」のビデオを制作した。リナチョが撮影してくれたK/A/T/O Massacreでの映像と、kazuki shinoharaさんが撮影してくれたRe:での映像を使用した。私を呼んでくださった加藤さん、shinoharaさん、改めてありがとうございました。初めてお会いした方も、久しぶりにあった方も。また来年、よろしくお願いします。
Stu Miley - Humanity (Official Music Video)
toiret statusの友人であるkazuki shinoharaさんが初めて主催するイベント「Re:」に出演するために午後休を取得し、在来線で開催地の防府市へ。防府市は私が生まれ育った街で、瀬戸内海に面する人口10万人程度の寂れた地方都市だ。一番の繁華街であるはずの防府駅付近でさえイオンがある以外は何もない。背の低い古びたビルが申し訳程度に並ぶも百メートル程度でそれは途絶え、その向こうには山々が見える。市で一番の観光名所である防府天満宮からまっすぐと伸びた街道には商店街があるが、9割以上はシャッターを閉じていた。就職と同時に街を捨てたが帰省のたびにこの街が乾いていることを痛感する。本当に何もないな、と。しかし、「Re:」が開催されたBAR印度洋は西日本では有数のアンダーグラウンドな箱だ。過去に出演してきたミュージシャンを挙げるときりがないが、10年ぐらい前にLightning Boltがツアーで寄るぐらいには信頼されている。そしてそこに当時高校生の自分と20歳ぐらいのtoiret statusが観客として同じ空間にいたことを知ったのは2018年の冬の話だった。運命というものを信じてよいのでしょうか。
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「Re:」はshinoharaさんが最も愛を寄せる東京のユニットdetune.、同じく東京よりメトロノリ、その他の短編ズでも活動する福岡のSSW・森脇ひとみさん、地元勢としてtoiret statusと私といった具合のキャスティング。自分が生まれ育った街でこういった面々と並ぶことができるのが幸せだった。僭越ながらdetune.と森脇ひとみさんは初めて知ったのだけれども、後述するが彼らも素晴らしかった。そして、何より、初めてメトロノリのライブが見れることが嬉しかった。彼女のことを知ってから数年の月日が流れており、ようやくだったので。
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最近、自分が偏っているだけでしかないが、激しい音楽に多く耳が触れていたので、その状況に少し疲れていた身としては、今回のメンバーはゆったりと落ち着くことが出来そうだなと期待していた。そこでも改めて自覚するのが自分はクラブ側の人間ではないということ。どう偽っても自分はクラブらしいかっこよさのようなものは備わない。これは決別の宣言ではなく、人の属性の話として。私はどこまでいっても、結局は、街ではなくベッドルームの人間なのだと思う。その内省さが時代に沿う必要はないはずで、純粋な自分はそうだから。 ▶︎1
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森脇ひとみさん。アコースティックギター、iPhone、マイクでのライブ。アコギの弾き語りやiPhoneから直接の出力でのラップ(?)などがゆったりとしたテンポで進む。西日本にはナフコというホームセンターが展開しているのだが、そのナフコの、「店内放送の歌の続きを唄います」とナチュラルに面白い口上があったり、ラップなのか不明だったポップソングが終了したあとに「いまのはエミネムという曲です」とオチをつけたり、エンヤの「ワイルド・チャイルド」の日本語詞カバーを熱唱したり、とにかく微笑ましかった。(メトロノリとdetune.含み)1曲ごとに拍手が起こるライブというのが数年ぶりだったので新鮮。セーターの色がよかった。
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toiret status。彼と共演するのも5回目ぐらいだろうか。「YamaGucci 2」を完成させると言いながら今年も夢叶わず。Noumenal Loom側はアートワークを既に制作済みなのでいよいよ怒られるのではないかと心配している。2019年こそ...。ライブについて:彼のライブはとにかく変だしポップだし踊れる。更にはあの手の音でありながらバリバリに自分も唄うのが何より強い。定番の流れを挟みつつ、トランス、トラップ、メタルなどを横断する新機軸も披露。それでいてtoiret statusというパッケージを逸脱せずに統一感のある世界を提示。印度洋の雰囲気も相俟って圧巻のプレイだった。彼には行くところまで行ってほしい。
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▶︎1 と、いう意識もあり、今までで初めて座ってプレイしたい旨を主催側には伝えた。照明も出来る限り落として、観客にも座ってほしいと。私は人を踊らせることが出来ないのだし、リラックスして聴いてほしかった。Forestlimitとはまったく違う内容のセットを組んでいて、隙間を作ろうと意識した。個人的に2018年で最も満足のいく内容だった。観客の意識もForestlimitとは違っていたので、互いの姿勢が合致したというのもあると思う(ForestlimitのK/A/T/O Massacreは「パーティー」、BAR印度洋のRe:は「ライブ」の違いだった)。今後についても積極的にDJやライブをしないのは絶対に変わらないけれど、もしその機会があるときに自分がどうしたいのか、どう表現したいのかに納得がいく時間だった。となると箱の仕様によるCDJからは卒業したい。憧れのカール・ストーン。彼はラップトップ1台を座りながらタッチし、それをライブとする。私もそれでいい。
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メトロノリ。彼女のことを知ったのは5年前くらいで、以来、彼女の作品を聴き続けている。MadeggのKazumichi Komatsuとメトロノリとは同い年で、そういった縁(?)もあり、彼らのことは何かと気になってしまう。やはり、まったく同じ時間を生きて来た人物の表現というのは、そもそも二人が年齢がどうとか関係なしに有力なアーティストであるというだけなのだが、興味があるので。ライブについて:メインの機材はキーボード、SP-404。SP-404でトラックを流しながらそこに音を重ねていき、唄う。彼女の楽曲は複雑だし、ボーカルの配置が独特(メロディとボーカルのパーセンテージが限りなくイーブンな人だと思う。比喩するならば「声が曲に溶け込んでいる」。)なので、その繊細な世界がライブでどう表現されるのか気になっていたが、それは杞憂だった。とにかく再現の妙と生の説得力が凄かった。水彩画のように滑らかなアンビエンス、抽象と具体のポップミュージック、「実験」の意識のないエクスペリメンタルなビート、歌声。あらゆる要素が幾重にも重なり、それらの比重が曲ごとにナチュラルに変わっていく。彼女自身が嫌うように彼女の音楽はカテゴライズできないし、する必要性を感じない。Foodmanにも通じるのだが彼と彼女は音が彼らそのものだ。裏表のない、人(ニン)の音楽。地元という環境も前提として最高にエモーショナルだった。
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detune.。キーボードとベースのユニットで、プロのミュージシャン。前述の通りに僭越ながら彼らのことを存じ上げなかったのだが、やはり実績あるプロだけあって純粋に技術が段違いだった。知久寿焼や原マスミに影響を受けているようなボーカルで、全体的にゆったりとした曲調。いい意味で眠たくなるライブ。しばらくこういうライブを経験してなかったなぁ、と。detune.の、という狭義の意味でなく全般的な「コンサート」に行きたくなった。公会堂とかでオペラやクラシックを経験したい。
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全5組。全員持ち時間40分程度(detune.はトリかつプロだし当然他より長め)。ダンサブルなtoiret status以外は全員が腰掛けながらの鑑賞だった。繰り返すが本当にこういうライブが久しぶりで、体力気力共に途切れることがなく、情報量が前向きに少なくて、どんどんと音に没入していく感覚。全員が方向性が違うのに脳の切り替えが必要なく、山口という超がつく田舎のシャイな人が多い土地柄、アンダーグラウンドなBAR印度洋という箱の環境もあったのか、イベント全体の雰囲気が心地よかった。自分の発見と納得もあり、メトロノリのライブを見るという願いも叶い、個人的には2018年ラストを締めくくるに最良の時間だった。主催のkazuki shinoharaさんのホスピタリティ溢れる精神がそれに寄与していたことは言うまでもなく。とにかくお疲れ様でした。喫煙者の自分にはタバコと思い出は紐づくことが多く、この二日間で印象的なそのタイミングがあった。非常に冷え込んだ空気のなかで見る、慣れ親しんだはずの地元の風景が、また新鮮に映る。
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以前より取り組んでいたStu MileyのEPが完成したので最後に収録した「Humanity」のビデオを制作した。リナチョが撮影してくれたK/A/T/O Massacreでの映像と、kazuki shinoharaさんが撮影してくれたRe:での映像を使用した。私を呼んでくださった加藤さん、shinoharaさん、改めてありがとうございました。初めてお会いした方も、久しぶりにあった方も。また来年、よろしくお願いします。
Stu Miley - Humanity (Official Music Video)
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Kenji T.
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森脇ひとみ
11/29/2018
K/A/T/O MASSACRE vol.199 & Re:
2018 Dec 5 (Wed) 17:30~
K/A/T/O MASSACRE vol.199
at FORESTLIMIT
¥2,500+1D
[LIVE]
CVN
DJ Exilevevo
Granule
IKEBANA
Tohji
[DJ]
Tzekin (Eternal Dragonz)
Le Makeup
1-DRINK
DJ NOZAKI
NODA
speedy lee genesis
荒井優作
0と永遠
[VJ & flyer]
pootee
***
2018 Dec 8 (Sat) 17:30~
Re:
ADV ¥2,500+1D / DOOR ¥3,000+1D
detune.
メトロノリ
Kenji T.
toiret status
森脇ひとみ
0000shino0000@gmail.com
***
に、出ます。どちらも内省的な内容にするつもりです。加藤さん、知り合ってからは長いのだけれども本当にようやくといった感じで。199回、200回。改めてわけが分からないな。200回は200回で本当に初期から出てくれている人たちを大事にして彼らを主役に据えているあたりも素晴らしいと思います。で、199回、踊りに来る人が多いであろうなかでクラブの人間ではない自分はダンスミュージックは流さないつもりなので不安も多いのだけど、そこに嘘をついたところで意味もないだろうし、とにかく、いまの心情だとか、まぁ大部分が将来に対する不安なんだけど、それが伝わればいいなと思う。なんで辛くないのに自殺したくなるときあるんだろう、だとか。明るいのに虚しい音楽を流したい。そして自分にとって今年最後のイベントはtoiret statusのリアル友達である篠原さんが主催する「Re:」。なんといっても、メトロノリが山口に来てくれるということ!彼女のライブを見るのは初めてなんだけど、それが地元も地元、まさに自分が生まれ育った街でというのが本当に嬉しくて。人と話す、というかコミュニケーションを取るのは相変わらず苦手なんだけど、やっぱり、いろいろな人に会えるのが楽しみ。両方とも頑張ります。
7/15/2018
12/30/2017
sim letter - from メトロノリ "湖に行って!" の事
sim kenji様
曲を聴いてくださって、ありがとうございます。私の仲間が作ったビデオをまた送ります。これは、白樺湖で撮った三部作のビデオのうちの、最後のものです。
あなたは分身たちの音楽を作って、DJwwwwや、+you、$ega & the rainbow streetsなど、多くの存在が生まれました。それぞれが、それぞれの生を深めて曲を作るのを応援しています。
湖に行って!
Video: 須藤なつ美監督
*
立っている背中のほうで、グリーンバックの布がその向こうを隠していた。グリーンバックに山の映像を須藤さんは投影し、私が振り返るとその覆いが外れ、実際の山の景色が見えるようになるという順序だった。だとしたら、そのとき、音楽のほうは、何かを露わにしたような明瞭さに似ないように引き離すべきだと思った。私は、曲を変えると言った。
東京に戻ってきた車は街の光を受け始めていた。噛み合わない状態が引き金であるように、音楽が思い浮かぶ。追いつくのが不可能な失速を思い、夜を強烈に感じる。いつも、時間の暗がりまで、視力がとどかない深さが現れている夜。いいえ、それは暗いだけではない、予測のできない、たくさんの光が増す、白い黄色い点滅は、柱の陰に隠れながら逃げまわる女性でもあって、笑い声を残し続けた。今は夜だが、重なるヴェールの間で非常に明るい昼のことを考えていた。
思い出すことには、眠気が伴う。決意の時や、涙を流す時、はっきり目覚めていた気がしていても、後になってそれを追うときは、あれは、私に起こったことは、そんなに難解なことだったの?
違う。これは思い出に属するものではない。戸惑うのは過去の記憶の不明瞭さに対してではない。このイマージュはただ現在のものだ。
突然、暗がりの中で湖面を見つける(地図と湖との関係は分からない。朝が来て知ることだが、私たちが見ていたのは白樺湖ではなくその隣の小さな池だった)。深夜の黒い影の中で色彩は休んでおり、何も見えないようなのに、一部、穏やかな小さな突起の波が光を反射させて揺れている。私たちの時間が触れ合うのは、どんなときか分からない。音と光はやまないのに。
歌うための歌が、私の曲の中で引き裂くような疑問になる。歌おうとしなくては、この問題に入ってゆけない。
このビデオは、はじめ『港の二人 遠くみて』という曲のため作られていた。ビデオを3人で作りながら、まっすぐ前から上半身が映るショットの撮影をした日、私は新たな曲を作らなくてはという思いにかられた。自分がはっきり歌っているといわないような曲にしたかった。何かを言い聞かせるのではなく、覆い隠す手段さえあれば、と私は思っていたのだが…
「何言ってるかわからない。」彼女は動き回っていて、言葉が定着する間もないみたいだ。東京と山の向こうでは電波が悪いのか、須藤さんの言葉がおかしいのか、笑っても仕方ないのに何度も…本当に聞こえない言葉を繰り返し言ってもらう。大丈夫、話し合いは終わり。私たちは、少しずつ伝達しあって作った。3つの製作において須藤さんは巨大な遺品のようなホテルも、山の上までゆくゴンドラも、湖の一周も、博物館も、撮るために動き回って、すごい行動力だったが、同時に驚くのは彼女がカメラを置いて、見て、撮ってしまう早さだった。映像を見たら、「小ささ」の異様とも言うべき印象や、すみずみまで空気が緊迫しているような微動が映し出されていて、それに感動した。そして、剥がれるグリーンバックのところは、謎めいて魅力的な答え。
「何も写らない」ことも、写さなくてはいけない物の一つとして、そこにある。「NASAの映画、セットを細部まで頑張って作ったのに、真っ暗で、全然映らなかった。」小林くんは喋っていた。私はその映画を観られていないが、全く、須藤さんらしい状況だと思った。私がその奥を通り過ぎている時、展示のガラスケースの表面に、白い細かい血管の図のような曇りが大きく浮かび上がっている。私の好きな映像。曲とビデオは影響を与えあっている。そう感じる。
*
10/30/2017
雑記 20171029
今までの自分とは違ったことをしたいという気持ちが強くなり、その際に思い返したのはやはり私はThe Avalanchesにサンプリングの魔法を教えられたということで、それを踏まえ、どこまでもシンプルで何も起こらない内容のアルバムを作りたくなった。退屈な何か。2、30年後ぐらいに誰にも知られず消えていったカルト・バンドとして勝手に音源をフルでYouTube(その時にはYouTubeは無いだろうから、代替の何か。)にアップロードされて、今の私ぐらいの年齢のスノッブな若者が好んでくれそうな、落ち着いた、ポップで、それでいてどこか変わった音楽、を、すべてサンプリングにて作りたい。The Avalanchesはどこまでも美しい。そして「Since I Left You」はDJとプロデューサーの技術と知識の結晶だ。手法を学びつつ、そぎ落として、私なりの感性で$ega & The Rainbow Streetsを結成した。このアルバムは作っていて楽しかったし、サンプリング、コラージュをしていく上で次のステップに進めそうな予感がしている。今までのノリを求められている場合にこれが評価されるか、売れるかというと...難しい。しかし、それが大事なのではなく。「想いで100 景」、地味だけど自分として非常に気に入っています。ゆっくり広がって欲しいな。
https://noumenalloom.bandcamp.com/album/ega-the-rainbow-streets-100
その一方でバッチとしてリリースされた同郷のtoiret statusは更にtoiret statusを拡張していく内容で、これはどう考えても売れる。やはりビートの土台がしっかりしていると人はリズムをとってしまうし、躁だし、本当に彼の音楽は「LSD: Dream Emulator」みたいな悪夢だよな...。ということでそのOSTについて「toiret statusだ」と言及したら案の定、彼もこの作品を知っていた。繋がるところはやはり確実に繋がるなぁ、と。そんな彼、RBMAのフェスにも出演とのことで是非とも皆さんに足を運んでいただきたい。
https://noumenalloom.bandcamp.com/album/toiret-status-nyoi-plunger
さて、「想いで100景」で一つの新しい形ができたので次はテンションを上げて。PFの「Dreamscape」をWasabi Tapesより。海外からリリースすることが目的になっている人が多いので、自分のレーベルをとにかく大事にしたい。自分の場所を持ちたい。
それと、メトロノリと+youでゆったりと製作中のアルバムより進捗報告。10分程度の映像を私が担当して進めているのだが、それを提出する度に秒単位でのこだわりで添削され、そこでのやり取りで彼女の音楽でも感じ取る繊細さが見えて微笑ましくなった。時間はかかっているけれども、非常に素晴らしい内容の、静かで美しい作品ができつつあると思います。モノレール、空港、雨の日をヒントに。
そして次のステージへと歩を進めた彼らに祝福を。woop、TMTでのEUREKA!獲得おめでとう◎
POSTED BY
Kenji T.
♡
+YOU,
$EGA & THE RAINBOW STREETS,
KENJI YAMAMOTO,
NOZOMU MATSUMOTO,
PF,
WASABI TAPES,
WOOPHEADCLRMS,
メトロノリ
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