4/20/2017

SIM MIX: #011 Loto Retina ~ 'ochiochi'


フランスのアンビエント〜コラージュ作家Loto RetinaがSIM MIXに登場。cmrmnやmgkrp、chambryなどバンドキャンプ地下とでも言うべきローファイに根ざしたビートメイカー諸作を扱っているCindy's TapeにてMac Noddy名義でAalonzeとのST作をリリースした後、Loto Retinaとしての活動を開始。日本の荒井優作とも交流のあるビートメイカーBrrdによるプロジェクトL’eoscombu CoutiとのスプリットをCarpiにて発表する。こういったキャリアを見るに彼の根底にはヒップホップのビート、サンプリングの感覚があるように思う。そこからアンビエント方面へと溶けていき、唯一無二の幻想的なコラージュを展開。乳白色、パステルカラー、サンセット。私たちが現実に目にすることの出来る美しい世界と、私たちが頭の中で想像する桃源郷、おとぎ話が違和感なく織り込まれた、夢と生活の間をぼーっと眺めている時に流れてくる音楽はLoto Retinaではないだろうか、と。異物と異物を丁寧に、左右上下に重ねる彼の繊細な指先はどこまでも美しいし、選択肢が無限になったコラージュはこれから更に深化していくと確信し、実践している立場としても、彼のサンプリング愛は頷ける部分が多い。そんなLoto Retina、先日Orange Milkからもデビューし、いよいよ次のステップへと進んだようで。

Tracklist:

  1. Paul Lansky - Um
  2. François Bayle - Vibrations/petite polyphonie
  3. Gavin Bryars - Coda
  4. Hildegard Von Bingen - III. Song to the Virgin
  5. Michel Redolfi - Immersion profonde (excerpt)
  6. John Zorn & Fred Frith - The Art Of Memory (excerpt)
  7. Toyomu - Taikou Daira
  8. Mica Levi - Lee Harvey Oswald
  9. Andrew Pekler - Mirror Structures (Mirrored)
  10. Masayoshi Fujita & Jan Jelinek - LesLang
  11. Foodman - zendama kun
  12. Tatsuhiko Asano - Night Light
  13. Takagi Masakatsu - Pianagogo - Mka




4/09/2017

James Johnson ~ A Dream Play












James Johnsonが「A Dream Play」と題した短尺の映像群を公開している。ある程度の尺のある作品の一部を切り取ったものなのか、これら全てが単独で「A Dream Play」を構成するものなのかは不明だが、彼が現在、世界でもっとも美しい映像を作っている作家の一人であることは疑いようがなく、以前取り上げた際もそのように触れたが、どこか薫る官能性と淡く色づく郷愁の広げ方、その静けさ、シルクのような滑らかさは現実からの逃避としてどこまでも見ていられるものだ。この数秒、数十秒でしかない時間はどこかインスタグラムなどのSNSで映像に対して瞬間性とループに自然と慣れてきた私たちのために加工されているようで、それが皮肉なのかは分からないが、YouTubeを舞台に地下で静かに活動する彼の佇まいと、いつか消え去ってしまいそうなこれら作品群が持つ言葉に出来ぬ儚さは、想像以上に上手く相互作用としてWebの環境をも取り込んだアートとしてしっかりと成り立っている。

4/04/2017

SIM RADIO #6 APR 9 10PM JST /w Kenji Yamamoto, La Reprise






Tracklist:
  1. Games - Everything Is Working
  2. nightshift - penny
  3. Sean Han Tani - News in 4K
  4. Hydroyoga - 333-333-3333
  5. Loto Retina - Canal Xylo Sat1
  6. woopheadclrms - idghs
  7. Studies in Intimacy Oo03 - Galem Tipton
  8. $3.33 - DRAFT
  9. Léo Hoffsaes - aaa pack
  10. Kenji - Ego & Ugly Life (Live at Bar Jewel, Yamaguchi)
  11. Kenji Yamamoto - Fukushima feat. Gobby
  12. James Ferraro - Text Bubbles

R.I.P. Barron Machat

4/02/2017

NOVO! Presents K/A/T/O MASSACRE @ Vincent Radio 4/2(Sun) 16:30 JST


16:30

NOVO! Presents

K/A/T/O MASSACRE

Kenji Yamamoto, Emeraldclitoris 

Electric, Scum
毎週水曜、人知れず幡ヶ谷の地下室で100回を超える闇の宴を繰り広げる『カトー・マサカー』がビンセントに結界を張った!今回紹介するのは、惜しくも2014年に休止したインターネットミュージックの秘境ブログ『Hi-Hi-Whoopee』主催、リルセガことケンジ・ヤマモトの選曲と、スカム界のきってのギラ星『エメラルドクリトリス』がお送りするラジオアニメ(?!)のコントラスト強めな二本立て! 

PACHINKO MACHINE MUSIC ~ PACHINKO MACHINE MUSIC 004


パチンコはまったくしないし嫌悪感すら抱くが、あの空間というのは圧倒的に特異であり、言葉にできない、趣味の悪い装飾のノイズが蠢く様はまさに環境音楽として切り取ることに価値があるのではないかと考える。Adrian Rewの傑作「Slot Machine Music」に感銘を受け、日本からの回答を誰かがしなければならない、と、勝手な使命に駆り立てられ起動したPACHINKO MACHINE MUSIC、いまのところ楽しめているので、今後もiPhoneを握りしめ顔をしかめながら轟音で埋まり醜い欲に染まっているあの場所に足を運ぼうと思う。4月の半ばぐらいに「PACHINKO MACHINE MUSIC 2」をWasabi Tapesよりリリース予定。